単細胞生活

2005年 06月 19日 ( 1 )

三国志をマンガで読む

蒼天航路 (14)
王欣太 李 学仁 / 講談社





諸葛孔明時の地平線 10 (10)
諏訪 緑 / 小学館





「三国志」、歴史の素材としてはいちばん好きかなあ。
中国の話だけど大河ドラマ化しないかな、っていつも思っています。

といっても私の知識は吉川栄治の小説と、横山光輝のマンガだけなんですけどね。
あとは夫がやってたゲームを横で見ていてキャラクターで覚えたり。
キャラクターごとに能力値が表になっていて、簡単な功績なんかも書いてある攻略本みたいなのを読むのが好きでした。

よくみんなが知ってる「三国志」は史実ではなく「三国志演義」っていう作り話だと力説している文章に出くわしたりします。
でもいいんです。
歴史なんて本当のことを知っている人がいるはずもない。
よくできている話を書いた人勝ちだし、それが面白ければそれでいいんです。
結局古い歴史なんて、小説や映画なんかの創作物の素材でしかない。
(ちょっと極論ですが^^;)
面白い話であればそれでよいし、要するにそれが実際にあったことだと思い込みさえしなければいいんです。

横山光輝のマンガでは、劉備元徳はさわやかな主人公でした。
徳がある立派な青年で、お人よしすぎて戦には勝てないけれども、
自然と人が集まって彼を王にしてしまう。って感じです。
曹操はとっても悪どいやつで、諸葛孔明は大変知的なお兄さんでした。
超雲子龍がドカベンみたいな顔してるのが気に入らなかったけど。

そんなイメージで「蒼天航路」を手にしたらぶっ倒れます。
劉備はメチャクチャでお調子モノだし、孔明にいたってはキモイとしか言えません。
「三国志演義」に沿ってはいないので、三顧の礼も赤壁の戦いも思っていたものとは全然違います。
でもその期待の裏切り具合にはいちいちワクワクします。
そんなメチャクチャな劉備にもちゃんと人がついてくるのが判ります。
おまけに主人公曹操はものすごい魅力的。
冷徹で非情でいちばん最初からとっても恐ろしい人なのですが、
なのにとっても人懐こくて可愛くて明るい。大胆不敵でいながら緻密。
形容詞が何十個もつきそうな、すっごい人です、この曹操。
しかも周りの重臣たちがこれまたとってもいい味出してます。
悪名の高い董卓や呂布、買詡とかもね、面白くて全然憎めないんです。

絵も話も迫力たっぷり。
すっごくオーバーだったり、ぜったいありえなかったり、マンガはこうでなくちゃと思わせます。
ただこれから三国志に入っちゃうと、周囲の大人と話が合わないかもしれませんね。

「諸葛孔明 時の地平線」は少女マンガです。
全然三国志を知らない女の子でも安心して読めます。
諸葛孔明は冴えない美少年です。
龐統士元もちょっと斜に構えたかっこいい美少年で二人で旅したりします。
孫氏のところの周瑜は超ハンサムで、曹操はかっこいいオジサマです。
超雲は人がよいとってもステキなお兄さんだし、最近出てきた馬超も馬謖もぼ~っとするほどかっこいいです。
「蒼天航路」では怪しいハゲじじいの華佗ですが、こちらでは中世的な超美形です。

でも何故か劉備元徳だけは無精ひげで丸顔の農家のオッサンみたいな感じです。
すっごく徳の高い素晴らしい人ですが、田舎のオッサンそのまんまです。
それがまたいいといえばいいんだけど、女の子は決して劉備見てきゃあきゃあ言ったりしませんね。

絵も話も大変綺麗になっているし、言葉使いも平易なので、とってもわかりやすいです。
もちろん戦闘シーンには迫力はありませんが、登場人物の細かい心の動きがわかって感動したりします。
劉の軍の人はみんな素晴らしすぎて、これまた周りのおじさんとは話が合わないかもしれません。

1年くらい新選組に夢中でさぼっていたら、続きがたくさん出ていました。
二つの作品の続きを一度に買って、続けて読みました。
まず「時の」を読んで「蒼天」を読んで再び「時の」を読みます。
絵もマンガとしても、ストーリー的にも真逆の「三国志」。
こうやって読むとちょうど中和されて、ちゃんと現実に戻ってこれました。
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by dayu2004 | 2005-06-19 23:43 | 読書