単細胞生活

2005年 10月 21日 ( 2 )

バブルな新人2

バブルの頃の自覚のカケラもない新入社員たちは夜な夜な街へ繰り出したのでした。

横浜の港に停泊してある氷川丸(だっけ?)でビアガーデンを楽しんだあと、
そのまま徒歩で関内の駅(だったっけなあ)まで向かいます。
誰かがMくんの首にカバンをひとつかけました。
すると別の人も自分のカバンをMくんの首にかけました。
そこにいた10数名、みな自分のカバンをMくんにかけました。
女の子もハンドバックをかけたし、手提げ型のも無理やりMくんにひっかけました。
財布も何もかもみんなバッグに入ったままです。

Mくんは「吉野家で牛丼食ってくるわ。このまんま。」
「いいけど、絶対笑顔を絶やさないでね。Mくんの笑顔はサイコーだから。」
「わかった。」
と、首に何人分ものカバンをぶら下げたまま、横浜の街の中の込んでる吉野屋に入ります。
しかも一人で入ります。みんなは遠くから様子を窺っています。
Mくんはニコニコ笑ったまま「並ひとつ」と注文し、そのままニコニコずっと微笑んでいました。
食事を終えたMくんは一苦労して自分のカバンを探し、ニコニコしながらお金を払いました。

店内の客は黙ってMくんを見ていました。
店を出る頃、店員が奥でMくんを見送りながら、どこかに電話するのが目に入りました。
「通報されたかも。」とまだニコニコ顔のMくん。
みんな自分のカバンをひったくると、てんでバラバラに走って逃げました。
誰かが転んでケガしようと、みんなほったらかしで逃げました。
誰も捕まらずに済みました。

研修が終わると、首都圏組に涙の別れを告げ、北海道組は北海道へ帰りました。
研修が終わっても、なんだか社会人モードになれません。
それはとってものどかだったから。
会社のすぐ隣には原生林がありました。会社の庭に列になってる石は隣の市との境界線でした。
午前中何時に来てもいい会社。いやもう仕事は大変でした。徹夜も当たり前だし。
研修なんて意味のないほど難しいことをやらされます。
誰も教えてくれないので、ぶ厚いマニュアルを片手にずっとウンウン唸ってます。
なのにいつまでたっても社会人の自覚が出てきません。
夜中の12時になってから飲みに行ったし、土日になるとあっちこっちに遊びに行きます。

研修からずっと仲良しだったカヨちゃんはとにかくスゴイ人でした。
仕事はものすごくできますし、愛想がよく面白く、みんなにとっても愛される人でした。
しかし強いはずの酒が限界以上になると、とっても暴れる人でした。

みんなで温泉に行きました。男性5名、女性5名。
部屋二つ。混浴はないはずのお風呂です。でもすいてました、確かに。
真夜中に外の露天風呂にみんなで混浴しました。もちろん女の子はしっかりタオルは巻いてます。(ホントはダメなのに)
一升瓶を持って風呂に入ったカヨちゃん。ガンガン飲んで、そのうちタオルも何もふっとばしてフロの中で踊ります。
みんなただただ笑ってました。

露天は岩風呂で気づいたら、私の足から大量に出血していました。
風呂場でケガすると大変です。女の子2人に付き添われ、私のケガのために先にあがりました。
フロントへ行って足の手当てをし、部屋に戻りました。
ところが正体不明になってた男の子が私たちの布団で寝ています。
かといってもう一部屋には既に違う野郎が寝ています。
仕方ないので、空いてる布団に自由に寝ました。
雑魚寝、ってやつ?なんかそんなことどうでもよかったし。

その日はもともとマジメでみんなが暴走するたびに止めに入るユキさんも一緒でした。
「あの人楽しいのかな?」って思うくらい、ずっとしらけているユキさん。
飲んでふざけているときは彼女の言葉も耳に入りませんが、しらふだとグサッときたりします。
「バカじゃない?そんなことして楽しい?」
すいません。なのにこの、おふざけ仲間の集まりには必ずきます。
(Mくんのときはたまたまいなかった)

そのユキさんが夜中にふと小声で言いました。
「カヨちゃんはいる?」
寝ぼけてる私は言いました。「隣の部屋にいるんじゃないの?」
「私見てくる。」部屋から出るユキさん。そしてあっという間に戻ってくるユキさん。
「いないよ!カヨちゃん、あっちの部屋にも!ホラみんな起きなさい!探すのよ!」

どうせ眠れなくてどこかでタバコ吸ってるとか、まだ飲んでるとかそんなんでしょ?
なんて全員で文句を言いながら、ホテルの中を探します。
いない!全然いない!
「最後に見たのだれ?」
「お前がフロから上がったあと、みんないたたまれなくなってすぐ上がったんだけど、
カヨのヤツだけ『もう少しいるから~』って言うんで置いてきた。」
「どうしておいてくるのよ!」と怒鳴りつけるユキさん。あの、相手は先輩(♂)ですから・・・。
みんなで慌ててフロに向かいます。

広い露天に、見渡しても誰の姿もありません。
一人の目のいい男の子が「あ、あそこ!」と叫びました。
フロの真ん中で、カヨちゃんは顔だけ出して寝ていました。
正確に言うと鼻だけ。
「あれ?寝てたわ私。みんなどうしたの?慌てて~。」
イヤきっと、あと少しで死んでたから、君。
ユキさんのおかげで人一人死なさずに済みました。
こういう日のためにいたのね、ユキさん。

「あんたたちだけだとホントに心もとないのよね。社会人として信用できないってことよ。」
はい。そう言われても全く反論できません。
そのうち本格的に仕事が忙しくなってきたみんな。
徐々にそういう集まりは減りました。
数年後、私もカヨちゃんも結婚し、私は体を壊し、カヨちゃんは妊娠しました。
(ちなみにユキさんに「あんたみたいに家事が何にもできないのに、結婚しようと思う気がしれない。」と言われました。^^;)
何故かカヨちゃんと同じ日に退職することになり、そのあとまた10名で海の家に行きました。
いつものように飲んで(カヨちゃんはサスガに飲みません)はしゃいで、美味しいものを食べて、
いつものようにユキさんに文句を言われました。

それを最後に、もうお泊りででかけることはなくなったそう。
飲み会も極端に減ったそう。ふざけることもなく、ユキさんも文句を言う相手もいなくなったそう。

会社で働くみんなもいつのまにか普通の社会人になり、
会社を辞めた私たちも子どもを生んでやっと社会人になりました。
仕事も大変だったけど、とにかく遊んだ20代半ばの私たち。
杉村太蔵くんのことは全くいえません。
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by dayu2004 | 2005-10-21 16:59 | むかしばなし

バブルな新人

今から10ウン年前。
大学を卒業し入社した会社は某企業から分社して出来たシステムを作る技術系の小会社。
そこに技術者として入社した私ですが、同時に入社した新人はなんと100名近く。
全社員1000人くらいだったので、後にも先にもない大量採用だったよう。
バブルなときだったからなんです。

で、100名の新人は本社に集められ、数ヶ月の研修を受けました。
それもやっぱりバブルだったから。
今なら即戦力しか採用されそうもない。

大部屋に集められ、10のグループに分けられた100名の男女は、
もちろん全く学生気分が抜けません。
研修課の先輩社員を【先生】と呼び、仕事してる気分は0。
寮と言う名のアパートに入れられ、気の合う友達ととにかく遊び放題の数ヶ月。

もちろん100名いれば、気の合う人も気の合わない人もいます。
数ヶ月の間に20人くらいの遊び仲間ができました。
(ねるとん状態でカップルもたくさんできていましたが^^;)
毎週飲みに行きます。土日になるとあちこちに遊びに行きます。
遊びを企画するリーダーは首都圏採用の男の子で走り屋さん。その友達も紹介されました。
あとはとにかく面白がり屋だけ。
スカしてるイケメン連中とは最初は一緒に行動してましたが、だんだん距離を置くように。
ちょっと怖そうなハデ系の女の子たちとは、結局別れを惜しんで泣くほどの仲良しに。
向こうからも最初は北海道からきたハデな人たちだと思われていたみたい。

一人ひとりは普通の人なんだけど、結束力が強くて仲が良すぎ。
で社会人としての自覚はゼロだったので、全員先輩社員からものすごく嫌われていたようです。
社員食堂でキャーキャー騒ぎ、5時になると廊下でどこへ遊びに行くか固まって相談。
前の日に飲みすぎて研修中に居眠りしたり、一人一台のパソコンでずっとチャットしてたり。
完全に給料泥棒ですひどいもんです。

「イマドキの若いやつはなっとらん。」とか言いますが、当時新人だった私たちは何にもいえません。

で、私はと言うと、何故かみんなのイジラレ役に。
イロモノ扱いで、前に出て発表すると、大したことを言ってなくても大爆笑を買ったり、
同じ班じゃないのに飲み会に誘われたり、仇名をつけられてよく知らない人からも呼び止められたり。
(誰かに似てる・・・あ、ピヨ子だ!)
とにかく遊んでばっかりいる(そんなことはなかったんだけど)面白いハデ好きのおねえちゃんだと思われていたみたいです。

っていうかコンピュータに触るのが初めてだったし、最初は完全にチンプンカンプンで、
知ってる人にはかなり爆笑モノの質問ばかりしていたそう。
「ロムって焼いて大丈夫なんですか?」とか「ケーブル踏んづけてて送信できなかったみたいです。」とか。
なので最後の課題で、一人ずつアセンブラ(プログラミングの言語でものすごく原始的なヤツ)でプログラミングしなくちゃならないってヤツがあり、並み居る競合(コンピュータヲタクがいっぱいだった)を抑えて私が堂々1位を取ったときは、大部屋内の全員の口が開いていました。

この話、まだまだ続きます。(まだ事件が起こってないし)
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by dayu2004 | 2005-10-21 12:31 | むかしばなし