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単細胞生活

輪違屋糸里

佐藤浩市が好きです。
「素晴らしきかな人生」とか「タブロイド」とか「アフリカの夜」とか、ドラマ自体もそんなにメジャーな感じではなかったのでご覧になった人も多くはないと思いますが、けっこう面白いドラマにあまりかっこのよくない役で出てました。
目にキリーっと力があって印象的な役者さんだな、って思ってました。
今や映画にも多数出演しているトップスターですよね。

そんな佐藤浩市が去年の大河ドラマ「新選組!」でやっていたのは、どちらかというと悪人のイメージの強い「芹沢鴨」という役です。
マンガならば大抵いつもデップリ太っててブサイクに描かれています。
「大柄」「酒乱」「女癖が悪い」「金に汚い」っていうのと「カリスマ性」みたいなものが鴨と言う人の特徴の共通認識なのでしょう。
浩市さんの鴨はこの線をちゃんと踏んでいながら、ものすごくかっこいい、ものすごく迫力のあるほぼ主役と言っていい鴨さんになってしまったわけです。
鴨さんは長いドラマのちょうど真ん中で死んでしまうわけなのですが、それまでは正直言って完全に他の役者さんを食っちゃてました。
後半になってやっと慎吾ちゃんとか山本耕史くんとか、堺さんやジョーくんや藤原竜也くんなんかの新選組になったわけです。
ま、そんな「新選組!」の話は長くなるのでおいておいて。(って十分長いわ)

先日ずっと封印してきた浅田次郎著「輪違屋糸里」という新選組の小説を読んだんですね。
実はあまりにも大河メンバーのキャラクターが強烈だったので、新選組関係の本は何を読んでも「この人はこんなことは言わないわ!」って思ってしまって集中できなかったのです。
しばらくは新選組のマンガも映画も小説も見たり読んだりせずにいました。
でももうドラマも終わって4ヶ月になるし、すっかり新選組のことからも遠ざかっていたのでたまにいいだろうと思って図書館から「輪違屋糸里」を借りてきました。



輪違屋糸里 上
浅田 次郎 / 文藝春秋



輪違屋の天神、糸里ちゃんという女の子が主人公のこの小説、最初は快調にとばしました。
女の人がたくさん出てくるこの小説は、大変読みやすいし、主人公にも気持ちが入りやすい。さすが浅田次郎さん、最初からハラハラドキドキだわ~!なんて思って読み進めていたのですが・・・。

ところが。だんだん読むスピードが遅くなる自分に気づいてしまったのです。
芹沢鴨が喋るところが全部佐藤浩市の声になって出てくる!
他の登場人物はまだ別物として理解できるのですが、どうしてもこの脳みそがこの小説の芹沢鴨を受け付けないのです。鴨はこんなことは言わない、鴨はこんな人じゃない。そういう否定的な思いが字を追うスピードをどんどん鈍らせるのでした。

そうこうしているうちに返却期限がきてしまいました。
「またしてもダメだった・・・。」と言いながら、途中までしか読んでいない本を返す私。
続きが気になって仕方がないのですが、当分お預けしておこうと思います。
いえ、でも本当に面白いんですよ。
私の中で佐藤浩市が芹沢鴨以外の役の人と認識できれば多分大丈夫。
そのときは古本屋でいいから買って読もうと思ってます。
by dayu2004 | 2005-04-14 08:58 | 読書
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