「陰陽師12」 夢枕獏作/ 岡野玲子画
待望の12巻がやっと出ました。
11巻発売からどれくらい経ってる?
2年以上かかったんじゃないでしょうか?
マンガなのに読み終えるのに時間がかかるかかる^^;
10巻くらいから、もう陰陽道に関わる清明の説明のセリフは理解しようと思わなくなりました。
例えばね、
「5×5=25は、7×7=49に内接し、そしてそれは10×10=100に内接する。
7×7=49は100の面積の半分に1足りない。」
数学かい!
何巻だったか忘れましたが、真葛ちゃんが鬼と碁をうつと、その碁盤と平安京がリンクしていて、っていうあたりから、このマンガは数学マンガへと移行していってしまったワケなんです。
最初は夢枕獏の原作にけっこう忠実だったんですけどね。
映画にもなったし。
その頃は理解できてました。名前に呪をかける、とか、要するに鬼退治の話はね。
あるときから突然、岡野玲子さんは暴走してるというのか、わが道を行ってしまったというのか。
でもそれはそれでとっても面白い作品になってるんです。
岡野さんはきっと陰陽道を理解しちゃったんですよね。
もうそれを書かずにはいられなくなったんですよ。
だから読者は書かれた文章を100%理解できなくてもいいんです、きっと。
と、自分を甘やかしながら自分なりに楽しまないと、全然読み進めません、この作品。
で、私はどう楽しんでいるかというと。
清明さまに子供ができました。名前は「ちいさいひと」。
かわいい。赤ちゃん相手に陰陽道をずうっと語る清明に笑っていいのか迷うところ。
その姿を見て、「清明、お前が産んだのか?」って言う天然の博雅がとっても好き。
乳母は蟇(カエル)の小竹(ささ)と巻物くん。
その姿に癒されて、そこに小さな喜びを見つけるという楽しみ方で。^^;
物語の大筋は。
兼家さまが何者かに連れ去られ、新嘗祭をさぼって左遷される。
殺したはずの白尼陀の姿を借りて何者かが海から蘇ってくる。
主上が中宮の妹にそそのかされて怪しい者を内裏に入れてしまう。
その怪しい者と清明とで御前で「箱の中身をあててみな」対決をすることになる。
清明はベラベラ語りながら何かにずっと苦悩しているし、真葛はゴロゴロしながら不安がっています。
途中、古代エジプトやアレクサンドリアの物語もリンクしてて、理解不能もマックスに。
やがてそのワケわかんなさに何となく快感を覚えつつ、一気に読み終えました。
どうやら次の巻で終わりのようです。
結論まで行ってもきっと理解できないんだろうなあ。
どんな風に終わるのか楽しみですが、次っていつ出るんでしょうね^^