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単細胞生活

「杖と翼」

杖と翼 6 (6)
木原 敏江 / 小学館






木原敏江の「最後の長編」といわれているコミックです。
6巻で完結。
18世紀末のフランス。フランス革命のお話です。
ちょうど「ベルサイユのバラ」の最後の方とかぶってて、
「ベルバラ」が革命を起こされる側だとすると、こっちは革命する側から見てます。

若くて美しい議員サン・ジュストが主人公の一人。通称レオン。
冷徹で、国王の処刑を決定付けた演説をしたことから「死の大天使」と呼ばれてます。
もうずうううっと見ていたいくらいの美形。
木原さんの描くキャラクターはいつもいくつかの種類があって、それがまたファンには嬉しいんですよね。
レオンは「摩利と新吾」で言うと摩利系。
「天まであがれ」では土方歳三かな。その路線の中でも今まででいちばん綺麗な男かも。

リュウという恐らく架空の人物が新吾系で、主人公のふわふわ美少女のアデルも二人の中で揺れ動く。
というか、二人とも好き!ってとこがいかにも木原さんチック。
確かに私もアデルなら選択に迷うなあ。(アデルなら・・・って思うところが怪しい)

主人公集団が超美形なのに対して、ワキを固めるロベスピエール他おじさん連中はもうものすごいブサイクキャラばかり。
ある意味、それがまたクセになりそうな感じなんだけど。
リュウの仲間、ファーブル(ファーブルも超美形)の姉さんなんてありえない感じなんだけど、最後にはなんだかかわいく見えてきちゃうところがスゴイ。

フランス革命ってけっこう残虐で、思わず目を背けるようなシーンばかり。
ギロチン、子供の頃「ベルバラ」読んで、ホント怖かったよなあって思い出したくらい、ギロチンだらけ。
でもフワフワ主人公のおかげで救われます。
最後の長編と言ってしまうには惜しいくらい、ドキドキわくわくしながら全編一気に読めます。
by dayu2004 | 2005-09-21 09:33 | 読書
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